SBIアセット、米国高配当株ETF(SPYD&VYM)に投資する年4回決算型インデックスファンド2本を新規設定。でも冷静に評価すべき

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SBIグローバルアセットマネジメントは、米国高配当株ETF(SPYD&VYM)に投資する年4回決算型ファンド2本を2024年1月30日(火)に新規設定すると発表しました。


気になる商品概要は以下のとおり。

SBI・SPDR・S&P500高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)(愛称:雪だるま(S&P500高配当株式-分配重視型))
ベンチマーク:S&P500高配当指数(配当込み、円換算ベース)
信託報酬:年 0.1338%程度
主要投資対象:SPYD 

SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)(愛称:SBI・V・米国高配当株式(分配重視型))
ベンチマーク:FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス(円換算ベース)
信託報酬:年 0.1238%程度
主要投資対象:VYM

ふーん、という程度の印象。一部のSNSアカウントたちのばか騒ぎに「すごい商品なのかも…!?」と浮足立たないように、冷静に評価していきましょう。

「雪だるま(S&P500高配当株式-分配重視型)」の方は、米国ETFのSPYDに投資してS&P500高配当指数(配当込み、円換算ベース)連動を目指す本邦初の投資信託とのこと。こちらはまだ新味だけはあります。でも、S&P500と比較した直近のリターンはこの程度です。(将来はわかりません)

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(米国Yahoo Financeより引用)


「SBI・V・米国高配当株式(分配重視型)」の方は、米国ETFのVYMに投資してFTSEハイディビデンド・イールド・インデックス(円換算ベース)連動を目指す投資信託で、既に運用している年1回決算型の「SBI・V米国高配当株式」の年4回決算版です。S&P500と比較した直近のリターンはこの程度です。(将来はわかりません)

photo20231222_VYM.png
(米国Yahoo Financeより引用)


しかも既存のファンドの分配回数を増やしただけでリターンは変わらない(むしろいち早く課税される分だけ減る)インデックスファンドを誰が買うのか、今のところ存在意義が不明です。WEBサイトをクリックして操作するのも難しい高齢者が「年金の足しに」というならまだしも、資産形成中の投資家にとっては、分配頻度が上がることを喜ぶ理由は理解不足以外にはないと思います。

金融商品のリターンは、配当・分配金といった定期的に払い出されるインカムゲインと値上がり益のキャピタルゲインを合計した「トータルリターン」で評価するものであり、インカムゲインである「配当利回り」だけで評価するのは著しく不十分です。上記のSBIグローバルアセットマネジメントのPR情報には「配当利回り」が掲載されていますが、それだけで投資判断をしないように注意してください。

高配当インデックスの方が、時価総額加重平均型の市場平均インデックスよりも長期でトータルリターンが高くなるという確信がある人だけが、購入を検討するようなインデックスファンドです。存在していてもべつに構わないけれど、おすすめはしませんし私は買いません。

本商品に限らず、高配当株インデックスが市場平均インデックスを上回る可能性はゼロではありませんが、バリュー効果や小型株効果と同様で常に有効というわけではなく、いわゆる「アノマリー」になるかならないかレベルの再現性しかないことを頭の片隅に置いておくと、今後の投資判断に役立つことが多いでしょう。


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