「eMAXIS Slim」シリーズの運用コスト引き下げは競合他社と総経費率で比較可能になったあと判断

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三菱UFJアセットマネジメントは本日、「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)シリーズの足元の動向について」というお知らせを公開しました。

三菱UFJアセットマネジメント 公式WEBサイト
2024/03/06 eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)シリーズの足元の動向について

そのなかで、eMAXIS Slimシリーズは「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」というコンセプトを掲げ、信託報酬率を含む運用コストの状況を把握したうえで、ファンドの継続性に配慮しつつ信託報酬率を引き下げることを基本としており、この方針に変更はないと書かれています。

これは今までどおり。注目なのはその後です。

昨今新しく設定された類似ファンドの中には、「法定書類の作成・印刷・交付にかかる費用」や「その他投資信託財産の運営にかかる費用」について信託報酬とは別にファンドに請求しているものや、投資先としてETFに投資しているものの目論見書のファンドの費用欄にETFのコストに関する記載がなく、実質的な運用コストの把握が困難なものもあると指摘しています。

ついては、当該類似ファンドの運用報告書等の各種開示情報を比較検討し運用コストが比較可能になったのち、適切な判断を行う予定とのコメントが書かれていました。

要するに、「運用コストの引き下げは、総経費率で比較できるようになるまでもうすこし待ってくれ」ということだと認識しました。

まあそうでしょうね。

当ブログでも四半期ごとに主要なインデックスファンドを信託報酬、実質コスト(総経費率)、インデックスとの差異、1年リターン、3年リターン、5年リターンの複数項目で比較しています(記事下段参照)。基本的には低コストなインデックスファンドが高パフォーマンスなのですが、なかには、低コストだが低パフォーマンスといういわゆる「安かろう悪かろう」という運用状況のインデックスファンドも出てきていることを確認しています。

上記の三菱UFJアセットマネジメントのコメントにもあるとおり、各社の競合インデックスファンドの「総経費率」が出揃ったところで、運用コストの引き下げをするかどうか検討するということだと思います。

ただ、総経費率は、事前に固定されている信託報酬と違い、毎年変動するものです。決算を迎えたあとの運用報告書で開示される性質のデータです。競合ファンドの決算月が異なるなか、比較検討できるくらいに大体出揃うにはまだ時間がかかるという判断だと思われます。

いま、三菱UFJアセットマネジメントのブロガーミーティングを視聴しながらこのブログ記事を書いていますが、代田常務は「インデックスファンドは規模の経済が働く」と強調していました。フェアに比較すれば純資産残高が巨大なeMAXIS Slimシリーズは総経費率で負けるわけがないと言いたげな感じでした。

私はeMAXIS Slimシリーズの運用コスト引き下げの歴史や安定した運用実績は大いに評価していますが、競合他社の新ファンドと「総経費率」で比べても優位なのかどうかは、データでしっかり確認したいと考えています。

実際に投資しながら応援しているので、三菱UFJアセットマネジメントさんにおかれましては、純資産残高No.1の座に驕ることなく適正な運用を頑張っていただきたいと思います。




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