ETFとインデックスファンドのどちらが優れているか?
水瀬ケンイチ
asahi.comに、ETF関連の良記事がありましたので、ご紹介します。
(記事が長いので、引用はせずにリンクさせていただきます)
asahi.com 2007/08/14 ETFとインデックス投信
上記記事では、日本のインデックスファンドとETFの違いと活用方法が、よく説明されていると思います。
ところで、インデックスファンドを開発したバンガード創始者、ジョン・ボーグルの新刊「マネーと常識 投資信託で勝ち残る道」に、ETFは勧めないという記述があったため、本当にETFはよくないと思い込んでいるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜか誰も指摘しませんが、ボーグルだけでなく、インデックスファンドの発案者のひとりである、バートン・マルキールも、その著書「ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理」の中では、以前から「蜘蛛やその同類を見かけたら、さっさと逃げることだ」と書いています。
(蜘蛛とは、米国で最も売れているETFであるSPDR(スパイダース)のことです)
ETFを勧めないボーグルやマルキールの主張(長くなるので詳細は割愛します。本を読んでください)は、なるほどと思う部分もあります。
しかし、本当に、僕たちはETFをやめてインデックスファンドを買った方がよいのでしょうか。
僕は、日本の場合は、これらの主張は当てはまらないと考えています。
なぜかというと、米国と日本では、前提となるインデックス投資環境が大きく違うからです。
(記事が長いので、引用はせずにリンクさせていただきます)
asahi.com 2007/08/14 ETFとインデックス投信
上記記事では、日本のインデックスファンドとETFの違いと活用方法が、よく説明されていると思います。
ところで、インデックスファンドを開発したバンガード創始者、ジョン・ボーグルの新刊「マネーと常識 投資信託で勝ち残る道」に、ETFは勧めないという記述があったため、本当にETFはよくないと思い込んでいるかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜか誰も指摘しませんが、ボーグルだけでなく、インデックスファンドの発案者のひとりである、バートン・マルキールも、その著書「ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理」の中では、以前から「蜘蛛やその同類を見かけたら、さっさと逃げることだ」と書いています。
(蜘蛛とは、米国で最も売れているETFであるSPDR(スパイダース)のことです)
ETFを勧めないボーグルやマルキールの主張(長くなるので詳細は割愛します。本を読んでください)は、なるほどと思う部分もあります。
しかし、本当に、僕たちはETFをやめてインデックスファンドを買った方がよいのでしょうか。
僕は、日本の場合は、これらの主張は当てはまらないと考えています。
なぜかというと、米国と日本では、前提となるインデックス投資環境が大きく違うからです。
インデックス投資先進国の米国では、ETFもインデックスファンドも、運用コストが同じくらい超低コストです。
「コスト的に大差ないものをあえて比べると」という大前提で、どちらの方がよりよいか厳しい議論が繰り広げられているのだと思います。
例えば、実際に米国のインデックスファンドとETFを比べてみます。
★インデックスファンド(S&P500連動)
SPARTAN 500 INDEX FUND INVESTOR(FSMKX):Total Expense Ratio 0.10%
★ETF(S&P500連動)
iShares S&P 500 Index(IVV):Total Expense Ratio 0.09%
どっこいどっこいの超低コストですね。
低コストだったETFに、インデックスファンドが追随した歴史があるそうです。
これなら、コスト以外の要因で、どちらがよりよいか話に花が咲くのも分かります。
次に、日本のインデックスファンドとETFを比べてみます。
★インデックスファンド(TOPIX連動)
インデックスファンドTSP:信託報酬0.546%
★ETF(TOPIX連動)
TOPIX連動型上場投資信託(1306):信託報酬0.1155%
日本では、明らかにETFの方が低コストですね。
この場合、差は5倍くらいでしょうか。
外国株式インデックスファンドと海外ETF(日本の証券会社で買えるもの)を比べたら、10倍くらいの差が出ると思います。
つまり、日本では、まだまだインデックスファンドよりもETFの運用コストの方が、全然安いのです。
インデックス投資環境が遅れている日本では、低コストであるETFを積極的に活用することに、強力な正当性があります。
日本でも、インデックスファンドとETFが同じレベルの運用コストになったら、初めて、ボーグルやマルキールのETF談義に耳を貸すくらいで丁度よいのだと思います。
世界的な良書の記載を、そのまま適用することができないところが、投資後進国日本の悲しいところです。そういう意味で、冒頭のリンク記事は、今の日本の実情に合っていて、よくまとまっているなあと思いました。
<ご参考>
海外ETFは、取り扱いがある以下のネット証券で買うのがおすすめ。
・楽天証券「海外ETF」
・イー・トレード証券
国内ETFは、株式売買手数料が安い証券会社で買うのがおすすめ。
・ジョインベスト証券
・GMOインターネット証券
「コスト的に大差ないものをあえて比べると」という大前提で、どちらの方がよりよいか厳しい議論が繰り広げられているのだと思います。
例えば、実際に米国のインデックスファンドとETFを比べてみます。
★インデックスファンド(S&P500連動)
SPARTAN 500 INDEX FUND INVESTOR(FSMKX):Total Expense Ratio 0.10%
★ETF(S&P500連動)
iShares S&P 500 Index(IVV):Total Expense Ratio 0.09%
どっこいどっこいの超低コストですね。
低コストだったETFに、インデックスファンドが追随した歴史があるそうです。
これなら、コスト以外の要因で、どちらがよりよいか話に花が咲くのも分かります。
次に、日本のインデックスファンドとETFを比べてみます。
★インデックスファンド(TOPIX連動)
インデックスファンドTSP:信託報酬0.546%
★ETF(TOPIX連動)
TOPIX連動型上場投資信託(1306):信託報酬0.1155%
日本では、明らかにETFの方が低コストですね。
この場合、差は5倍くらいでしょうか。
外国株式インデックスファンドと海外ETF(日本の証券会社で買えるもの)を比べたら、10倍くらいの差が出ると思います。
つまり、日本では、まだまだインデックスファンドよりもETFの運用コストの方が、全然安いのです。
インデックス投資環境が遅れている日本では、低コストであるETFを積極的に活用することに、強力な正当性があります。
日本でも、インデックスファンドとETFが同じレベルの運用コストになったら、初めて、ボーグルやマルキールのETF談義に耳を貸すくらいで丁度よいのだと思います。
世界的な良書の記載を、そのまま適用することができないところが、投資後進国日本の悲しいところです。そういう意味で、冒頭のリンク記事は、今の日本の実情に合っていて、よくまとまっているなあと思いました。
<ご参考>
海外ETFは、取り扱いがある以下のネット証券で買うのがおすすめ。
・楽天証券「海外ETF」
・イー・トレード証券
国内ETFは、株式売買手数料が安い証券会社で買うのがおすすめ。
・ジョインベスト証券
・GMOインターネット証券
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