「FXのスワップ狙い」は外国債券投資の代わりになり得るか?
水瀬ケンイチ
以前から、アセットアロケーションにおける外国債券クラスの投資商品として、「FX(外国為替証拠金取引)のスワップポイント狙い」をすすめる書籍やブログが散見されていました。
「FXのスワップポイント狙い」というのは、FXである通貨のロングポジションを保有し続けることにより、毎日付くスワップポイントを獲得し続けるというような投資法だと理解しています。
でも、個人的には、本当に「FXのスワップ狙い」が外国債券投資の代わりになり得るか?という疑問を抱いていました。
いろいろ調べていましたが、現在は、(間違っているかもしれませんが)自分なりの結論が出ています。
それは、「No」です。
その理由は、ある相互リンクブログ記事へのコメントを引用する形で説明したいと思います。
ブログ記事内容から、そのかたは、リタイア後の安定収入として、外国債券から「スワップ狙いのFX」に移行しているように思われました。
「FXのスワップポイント狙い」というのは、FXである通貨のロングポジションを保有し続けることにより、毎日付くスワップポイントを獲得し続けるというような投資法だと理解しています。
でも、個人的には、本当に「FXのスワップ狙い」が外国債券投資の代わりになり得るか?という疑問を抱いていました。
いろいろ調べていましたが、現在は、(間違っているかもしれませんが)自分なりの結論が出ています。
それは、「No」です。
その理由は、ある相互リンクブログ記事へのコメントを引用する形で説明したいと思います。
ブログ記事内容から、そのかたは、リタイア後の安定収入として、外国債券から「スワップ狙いのFX」に移行しているように思われました。
【引用開始】
ごぶさたしております。水瀬です。
FXへの投資を開始された以前から、実は気を揉んでおりましたが、外債からFXへシフトし安定収入源とする旨を拝見するにいたり、思わずコメントさせていただきました。
外債とFXでは、利益の源泉が違いますよね。
外債は、債券の金利(基本的に現地通貨ベースの固定金利)が源泉。
それに対してFXは、金利ではなく、2国間の通貨の金利差が源泉。
利益の源泉の要素が、外債は1つ、FXは2つです。
FXはパフォーマンスに影響を与える要素が少々複雑です。
米ドルを例にとると、FXは、日本の金利が上昇すれば、米ドル金利が変わらなくても、米ドルロングポジションのスワップポイントは低くなってしまいます。
外債に対するFXの優位性というのは、普遍的なものではなく、危うい前提の上に成り立っているのではないかと思うのです。
私自身も早期リタイアに向けて、運用商品を研究しておりますが、リタイア後の安定収入という目的のためには、FXと外債を、同等あるいは代替できるものと考えてはいけないような気がしております。
また、為替差益狙いは投機で、スワップポイント狙いは投資という考えを持っておられる方が多いようですが、理論的には、「FXは為替差益とスワップポイントを合わせてゼロサム」と言われております。
リタイア後の安定収入源をFXに移行して、本当に大丈夫でしょうか?
釈迦に説法かもしれませんが、どうしても心配になってしまい、コメントさせていただきました。
先輩に対する失礼をどうかお許しください。
【引用おわり】
要するに、FXは、
・インカムゲインの源泉が、金利ではなく、2国間の通貨の金利差である
ということから、外国債券の元本と金利の確実性(現地通貨ベースですが)には及ばないという考えです。
あらかじめお断りしておくと、僕はFXという商品そのものを否定しているわけではありません。
FXは、超低コストで遊べる楽しい投資商品だと思っています。特に、インデックス投資の退屈対策としてはピッタリだと思っています。
しかし、純粋なギャンブルとして遊ぶのにはよくても、リタイア後の安定収入目的の外国債券投資の代わりになり得るかということになれば、そうではないというのが現在の僕の考えです。
P.S
結局、このかたは、FXと外国債券の違いを正確に把握しておられ、「スワップ狙いのFX」を、リタイア後の安定収入目的でやっているわけではなく、プラスアルファのお楽しみ資金のためにやっている(安定収入は現金と個人年金で確保)ということが判明し、僕の勘違い&余計なお世話だったという情けないオチでした…(^^ゞ
ごぶさたしております。水瀬です。
FXへの投資を開始された以前から、実は気を揉んでおりましたが、外債からFXへシフトし安定収入源とする旨を拝見するにいたり、思わずコメントさせていただきました。
外債とFXでは、利益の源泉が違いますよね。
外債は、債券の金利(基本的に現地通貨ベースの固定金利)が源泉。
それに対してFXは、金利ではなく、2国間の通貨の金利差が源泉。
利益の源泉の要素が、外債は1つ、FXは2つです。
FXはパフォーマンスに影響を与える要素が少々複雑です。
米ドルを例にとると、FXは、日本の金利が上昇すれば、米ドル金利が変わらなくても、米ドルロングポジションのスワップポイントは低くなってしまいます。
外債に対するFXの優位性というのは、普遍的なものではなく、危うい前提の上に成り立っているのではないかと思うのです。
私自身も早期リタイアに向けて、運用商品を研究しておりますが、リタイア後の安定収入という目的のためには、FXと外債を、同等あるいは代替できるものと考えてはいけないような気がしております。
また、為替差益狙いは投機で、スワップポイント狙いは投資という考えを持っておられる方が多いようですが、理論的には、「FXは為替差益とスワップポイントを合わせてゼロサム」と言われております。
リタイア後の安定収入源をFXに移行して、本当に大丈夫でしょうか?
釈迦に説法かもしれませんが、どうしても心配になってしまい、コメントさせていただきました。
先輩に対する失礼をどうかお許しください。
【引用おわり】
要するに、FXは、
・インカムゲインの源泉が、金利ではなく、2国間の通貨の金利差である
ということから、外国債券の元本と金利の確実性(現地通貨ベースですが)には及ばないという考えです。
あらかじめお断りしておくと、僕はFXという商品そのものを否定しているわけではありません。
FXは、超低コストで遊べる楽しい投資商品だと思っています。特に、インデックス投資の退屈対策としてはピッタリだと思っています。
しかし、純粋なギャンブルとして遊ぶのにはよくても、リタイア後の安定収入目的の外国債券投資の代わりになり得るかということになれば、そうではないというのが現在の僕の考えです。
P.S
結局、このかたは、FXと外国債券の違いを正確に把握しておられ、「スワップ狙いのFX」を、リタイア後の安定収入目的でやっているわけではなく、プラスアルファのお楽しみ資金のためにやっている(安定収入は現金と個人年金で確保)ということが判明し、僕の勘違い&余計なお世話だったという情けないオチでした…(^^ゞ
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