売りたくなったら見る言葉
水瀬ケンイチ
僕の投資スタイルは、インデックスファンドのバイ&ホールド戦略です。
この戦略を採る投資家のいちばん大事な仕事は、企業分析やマクロ経済分析ではなく、単に「ファンドを売りたくなった時に我慢すること」だと考えています。
しかし、実際にやってみるとこれが非常に難しい。市場にはさまざまな誘惑が満ちています。
そんな時は、「売りたくなったら見る言葉」を繰り返しかみしめます。
この戦略を採る投資家のいちばん大事な仕事は、企業分析やマクロ経済分析ではなく、単に「ファンドを売りたくなった時に我慢すること」だと考えています。
しかし、実際にやってみるとこれが非常に難しい。市場にはさまざまな誘惑が満ちています。
そんな時は、「売りたくなったら見る言葉」を繰り返しかみしめます。
ここまで読んで、「目の前で損が拡大しているのになんの慰めにもならない」と怒り出す人もいるかもしれない。そんなあなたのために、ジョン・メイナーズ・ケインズの言葉を紹介しておこう。(中略)
1929年の大暴落で資産のほとんどを失ったケインズは、当時かかわっていた投資会社の取締役会のために次のようなメモを書いた。パニックに陥った取締役のほとんどが、「株をすべて売り払え」と叫んでいたからだ。ケインズのアドバイスが正しかったことは歴史が証明している。大恐慌のときに投資した1ドルは現在までに800倍に増えているのだ。
- 世界が終わるのではないかといったようなことを、私も漫然と懸念してはいるが、そういったことはヘッジできないリスクなのだから、気にしても仕方がない。
- もし売り払えば、私たちのメンタリティは、二度とああいうことはしない、ということになり、回復がやっと始まっても、完全に大幅に乗り遅れ、間違いなく取り残されるだろう。今後回復が起きないなら、いまさら何をしても無駄だ。
- 我々の信用その他を考えれば、回復に乗り損ねるのが考えられる限り最悪の事態である。
- すべての投資家がすべてを売ることはそもそも不可能である中、機関投資家が他者よりも先に売り切ろうと先を争うので下げが悪化し…(中略)…システム全体が停止するという結論を受け入れるのを私は躊躇する。売却を試みずに保有を続けるべきときがあると考える。
「黄金の扉を開ける賢者の海外投資術」(橘玲著)より
つい弱気になったときには、売らずに我慢するテクニック集でもどうぞ。
→「売らずに我慢するテクニック」カテゴリー
※言わずもがなですが、投資判断は自己責任でお願いします。
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※言わずもがなですが、投資判断は自己責任でお願いします。
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